マイクロ法人 設立 税理士の選び方と費用【2026】
結論:マイクロ法人の設立そのものに税理士は法律上の要件ではない。ただ、設立後の決算・申告と社会保険の手続きは個人事業の延長では済まないため、顧問を付ける人が多い。選ぶ基準は「個人事業主の法人化に慣れているか」「料金の内訳が書面で出るか」「節税額と顧問料を比べて説明してくれるか」の3点だ。設立前の相談段階で、見積もりを2〜3社から取るところから始めたい。
個人事業主目線で整理すると、悩みは「自分でやれる範囲」と「任せるべき範囲」の線引きに尽きる。本記事は、公式サイトと公的機関の一次情報だけを使って、その線引きの材料を並べた。税や社会保険の最終判断は、税理士・司法書士、そして年金事務所などの公的窓口で確認してほしい。
マイクロ法人の設立に税理士は必要か
法律上、設立登記や会計処理を税理士に頼む義務はない。日本税理士会連合会系の解説サイトでも、税理士への依頼は必須ではなく、実務の複雑さに応じて専門家の支援が有効だという整理になっている。
問題は、個人事業の確定申告とは勝手が違う点だ。法人は決算書を作り、法人税の申告をし、消費税や地方税の届出も絡む。さらに、個人と法人の財布を分けて仕訳する作業が日々発生する。会計ソフトに慣れた人でも、役員への支払いや事業用資産の移し方では判断に迷いやすい。
目安として、次のどちらに近いかで考えるとよい。
- 自力でも回せる人:記帳の習慣があり、法人税申告の流れを自分で調べる時間を取れる。
- 顧問を付けたほうがよい人:本業が忙しい、取引が多い、社会保険の設計まで含めて相談したい。
判断が割れるなら、設立前に1回だけスポット相談を受け、顧問が要るかどうかを聞くのも手だ。
税理士に頼む費用はいくらか|顧問料と設立支援の見方
料金に全国一律の基準はない。事務所ごとに、月額の顧問料、決算申告料、設立支援料が別建てで設定される。そのため、総額で比べないと安さの印象に振り回される。
公開情報で確認できた例として、菊池会計事務所は個人事業主向けのサービスを月額5,000円からとマネーフォワードのパートナー検索ページに掲載している(2026年10月時点・外部掲載ページ)。ただし、この金額がマイクロ法人の顧問契約にそのまま当てはまるかは掲載から読み取れない。法人向けの料金は、問い合わせで確認する必要がある。
見積もりを取るときは、次の項目を並べて比較する。
- 月額顧問料に含まれる範囲(記帳、試算表、相談の回数)
- 決算申告料が別か、月額に含むか
- 設立時の書類作成を含むか
- 社会保険の手続きは社労士の領域として別費用か
- 解約の条件と通知期間
設立の手続きと費用の目安
専門家に払う費用とは別に、国や公証役場へ払う実費がある。日本税理士会連合会系の解説では、株式会社の場合の定款認証手数料は資本金に応じて30,000〜50,000円、登録免許税は資本金の0.7%(最低150,000円)とされている(2026年10月時点・公的関連団体の解説)。
合同会社を選ぶと定款認証が不要になるなど、会社の種類で実費は変わる。ここは設立前に、税理士か司法書士に種類ごとの総額を試算してもらうと早い。登記の代理は司法書士の業務であり、税理士事務所が窓口になっても実際の登記は司法書士が担当する形が一般的だ。
定款認証と登記はどう進めるか
株式会社は、定款を作って公証役場で認証を受け、資本金を払い込み、法務局へ設立登記を申請する流れになる。登記は設立の日から2週間以内に管轄の法務局へ申請することが、法律で定められている(2026年10月時点・日本税理士会連合会の解説)。
期限が短いので、書類の準備は申請日から逆算して組む。具体的には、次の順だ。
- 商号・本店所在地・事業目的・資本金を決める。
- 定款を作成し、公証役場で認証を受ける。
- 発起人の口座へ資本金を払い込む。
- 登記申請書類をそろえ、法務局へ提出する。
事業目的の書き方は、後で変えると費用がかかる。将来の副業や投資の予定も見込んで、司法書士に確認しておくと手戻りが少ない。
社会保険の加入義務はどうなるか
ここが、マイクロ法人を作る人が最も気にする点だろう。厚生労働省系の解説によると、法人として設立された事業所は、厚生年金を含む社会保険への加入が原則義務になる。従業員がいなくても、法人から報酬を受けていれば加入が必要だ(2026年10月時点・公的機関の解説)。
つまり「法人にすれば社会保険料が安くなる」と単純には言えない。freeeの解説は、個人事業主が法人化した場合に限って社会保険料削減のメリットが期待でき、会社員が副業でマイクロ法人を作っても勤務先と二重に負担する形になり、節約効果は得られないとしている。
加入後の保険料は、法人から受け取る報酬の設計で変わる。金額の試算は、日本年金機構の窓口か社会保険労務士に確認したい。
個人事業主との税務の違いと節税の見込み
個人事業の所得は所得税、法人の利益は法人税と、課税の仕組みが別になる。法人では、個人の所得と法人の利益を分けて申告するため、決算の手間が増える点は押さえておく。
節税の見込みは、人によって大きく違う。所得が小さいうちは、顧問料や社会保険料の負担が節税額を上回ることもある。逆に、所得が大きい個人事業主は、利益を法人側にとどめて税負担を調整できる余地がある。いずれの場合も、断定は禁物だ。数字は税理士に試算を出してもらい、顧問料と節税額を並べて判断する。
節税の考え方は、関連記事のマイクロ法人 税理士 個人事業主 違い|必要性と費用と個人事業主の節税対策|経費・青色申告・裏ワザの注意点でも整理している。
設立から営業開始までの流れ
全体は、おおむね「相談→会社の種類と資本金の決定→定款→登記→届出→口座開設→運用開始」の順に進む。所要日数は、書類の準備状況と公証役場・法務局の混み具合で変わる。公式サイトに日数の記載がない事務所もあるため、依頼前に目安を聞いておく。
登記が終わっても、すぐ事業を始められるとは限らない。法人口座の開設に時間がかかる場合があり、審査で止まる例もある。口座まわりは法人口座 審査落ちの理由と次の一手|個人事業主向け2026にまとめた。
個人事業の廃業や法人成りの手続きは、開業届 出し方|個人事業主と法人成りで何が変わるかも参考になる。
設立後に必要な届出と期限
登記が済んだら、税務署への届出が待っている。法人設立届出書は、設立の日(設立登記の日)から2カ月以内の提出が求められる(2026年10月時点・freee解説)。このほか、青色申告の承認申請や給与支払事務所の開設届なども、期限つきで出す書類だ。
社会保険は年金事務所、雇用保険は労働基準監督署やハローワークと、窓口が分かれる。抜けを防ぐには、税理士に「設立後の届出一覧と提出期限」を最初に書面でもらうとよい。
マイクロ法人の税理士・サポートの選び方
選ぶ軸は5つに絞れる。
- 個人事業主の法人成りの実績があるか。公式サイトの対象顧客の記載で確認する。
- 料金表が公開されているか、見積もりが書面で出るか。
- 節税額と顧問料を比べる試算を出してくれるか。
- 社会保険や登記の領域を、社労士・司法書士と連携して案内できるか。
- 解約条件が明確か。
評判を調べたくなるところだが、出典の見えない投稿は判断材料に向かない。公式サイトの記載、契約前の書面、初回相談での受け答えを軸にしたほうが、後悔が少ない。
菊池会計事務所という選択肢
選択肢の1つとして、個人事業主・フリーランス向けに税務顧問を提供している菊池会計事務所がある。マネーフォワードのパートナー検索ページでは、東京都江東区に拠点を置き、全国対応で、確定申告・記帳代行・節税コンサルティングを主なサービスとして掲載している(2026年10月時点・外部掲載ページ)。対象は個人事業主・フリーランスで、経営コンサルティング、士業、理美容、IT業界の顧客に対応するとある。
マイクロ法人の税務顧問では、節税効果が顧問料を超えなければ契約不要とする打ち出しの案内が出ている。節税効果が報酬を超えなければ契約不要!個人事業主・フリーランスのマイクロ法人税務顧問【菊池会計事務所】
確認できなかった項目も明記しておく。保有資格、追加費用が発生する条件、所要日数は、掲載ページに記載がなかった。契約前に問い合わせて、書面で答えをもらう必要がある。情報の出典はマネーフォワード パートナー検索の掲載ページだ。
※PR。申込先は公式サイト。手数料・条件は申込時にご確認ください。
FAQ|マイクロ法人の設立と税理士のよくある質問
Q1. マイクロ法人の設立を自分でやることはできますか?
可能だ。設立登記は自分で申請できる。ただし登記期限が設立の日から2週間以内と短いため、書類に不備があると遅れやすい。登記の代理は司法書士の業務なので、迷うなら相談してほしい。
Q2. 税理士の顧問料は月いくらが相場ですか?
全国共通の基準はなく、事務所ごとに違う。月額に含む範囲も差がある。決算申告料や設立支援料まで含めた年間総額で、2〜3社を比べるのが確実だ。
Q3. 会社員のままマイクロ法人を作ると社会保険料は下がりますか?
下がるとは限らない。公開されている解説では、会社員がマイクロ法人を作っても勤務先と二重に負担する形になり、節約効果は得られないとされる。個別の試算は年金事務所か社労士に確認してほしい。
Q4. 設立後の届出はいつまでに出せばよいですか?
法人設立届出書は、設立の日から2カ月以内に税務署へ提出する。ほかの届出も期限があるため、税理士から一覧をもらうとよい。
Q5. 税理士を途中で変えることはできますか?
変えられる。契約書の解約条件と通知期間を、最初に確認しておくこと。会計データを引き継げる形式かどうかも聞いておくと、切り替えが楽になる。
編集部結論|顧問料と節税額を並べてから決める
設立の前に、顧問が要るかどうかを短い相談で確かめる。要ると分かったら、料金の内訳を書面で出してくれる事務所を2〜3社比べる。税と登記の最終判断は、税理士・司法書士に確認すること。
節税効果が報酬を超えなければ契約不要!個人事業主・フリーランスのマイクロ法人税務顧問【菊池会計事務所】
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