個人事業主の無料会計ソフト比較|青色申告・スマホ対応で選ぶ
結論:freee会計・やよいの青色申告 オンライン・マネーフォワード クラウド確定申告は、いずれも青色申告とスマホ入力に対応する。ただし「無料」の期間と条件は三社でまったく違う。取引が増えて消費税や法人化を考える段階に入ったら、ソフト選びとは別の相談先が要る。
個人事業主が「無料」のまま確定申告を終えられるのか
開業したばかりで会計ソフトを探すと、「無料」の文字につられて比較を始める人が多い。だが無料の範囲はソフトごとに幅がある。期間限定で無料のあと有料に切り替わるものと、期間を過ぎても機能を絞った無料プランが残るものがあり、同じ「無料」でも中身が違う。
見るべき基準は3つに絞れる。青色申告(確定申告書・仕訳帳の作成)に対応しているか、スマホだけで入力から申告まで進められるか、そして無料期間が終わったときに何が起きるか。この3点を押さえれば、名前だけで選んで後から困る事態は避けやすい。
青色申告に対応した無料プランはどれか
個人事業主が気にする青色申告対応は、今回取り上げる3サービスとも用意がある。freee会計は確定申告書の作成に対応し、消費税申告まで扱うのはスタンダードプラン以上だ(2026年10月時点・公式サイト)。やよいの青色申告 オンラインは複式簿記とe-Tax電子申告に対応し、優良な電子帳簿の作成・保存にも対応する(2026年10月時点・公式サイト)。マネーフォワード クラウド確定申告はe-Tax電子申告を使うことで最大65万円の青色申告特別控除に対応する(2026年10月時点・公式サイト)。
控除額や対応範囲の細部は違うが、「青色申告ができないから無料ソフトは使えない」という心配は三社とも当たらない。差が出るのは次に挙げるスマホ対応と、無料の条件のほうだ。
スマホだけで確定申告まで完結できるか
自宅兼事務所で作業する個人事業主は、外出先での入力頻度が高い。freee会計はスマホアプリを提供し、スキマ時間や外出先でも確定申告や請求書作成を進められる(2026年10月時点・公式サイト)。やよいの青色申告 オンラインは「スマート取引取込」で、日々の取引入力をいつでもどこでも進められる仕組みを持つ(2026年10月時点・公式サイト)。マネーフォワード クラウド確定申告はレシート撮影機能とアプリでの電子申告に対応する(2026年10月時点・公式サイト)。
三社ともレシートや取引の取り込みはスマホで足りる設計になっている。パソコンを開く時間が取れない月でも、入力だけは当日中に終わらせやすい。
「無料」と「無料体験」の違いに注意する
ここが三社で最も分かれる点だ。freee会計は各プランを最大1ヶ月間試用でき、試用期間後は自動的に機能を絞った無料プランへ切り替わる(2026年10月時点・公式サイト)。つまり有料機能こそ使えなくなるが、無料のまま使い続けられる枠が残る設計だ。
やよいの青色申告 オンラインはセルフプランの初年度が1年間無料になる。2年目以降は年額11,800円+税に切り替わり、自動更新を続ける場合はクレジットカードまたは口座振替の登録が必要になる(2026年10月時点・公式サイト)。1年ごとに継続判断をする前提で導入したほうが迷わない。
マネーフォワード クラウド確定申告は1ヶ月の無料トライアルのみで、期間終了後に残る永続無料プランは用意されていない(2026年10月時点・公式サイト)。試用にはクレジットカード登録が不要な点は始めやすいが、確定申告の時期まで無料で使い続けたい人には向かない設計になっている。
3つの無料プランを有料化後の料金で比べる
無料期間を抜けたあとにいくら払うのかは、ソフト選びの実質的な決め手になる。freee会計はスターター年払いで年額11,760円(2026年10月時点・公式サイト)。やよいの青色申告 オンラインはセルフプラン2年目以降が年額11,800円+税(2026年10月時点・公式サイト)。マネーフォワード クラウド確定申告はパーソナルミニプランの年払いで年額10,800円(月あたり900円相当、2026年10月時点・公式サイト)。
三社の差は年間1,000円前後で、機能の広さを考えると料金だけで優劣を決めるのは難しい。むしろ「無料期間が1年続くか、1ヶ月で切れるか」のほうが、開業初期の資金繰りには影響が大きい。
やよいの青色申告 オンラインの料金は?初年度無料と2年目以降の年額
やよいの青色申告 オンラインの料金で最初に押さえたいのは、セルフプランの初年度が1年間無料になる点だ。開業した年は利用料がかからず、最初の確定申告までを無料で通せる(2026年10月時点・公式サイト)。料金や年額を調べる人が知りたいのは、その1年が終わったあとに何が起きるかだろう。
2年目以降は年額11,800円+税に切り替わる。表示は税別なので、実際に支払う額は11,800円より大きくなる(2026年10月時点・公式サイト)。更新の仕組みにも癖がある。自動更新を続けるには、クレジットカードまたは口座振替の登録が必要だ(2026年10月時点・公式サイト)。2年目に入る前に継続の可否を決めておけば、請求に驚かない。
他社と並べると、立ち位置が見えてくる。freee会計のスターター年払いは年額11,760円、マネーフォワード クラウド確定申告のパーソナルミニ年払いは年額10,800円だ(いずれも2026年10月時点・公式サイト)。やよいは税別表示のぶん、2年目以降の支払額は三社の中で高い側に寄る。一方、有料機能を使える無料期間は三社で最も長い。freeeの試用は最大1ヶ月、マネーフォワードの無料トライアルは1ヶ月だからだ(2026年10月時点・公式サイト)。
筆者は、開業1年目はやよいの無料の1年を使い、2年目に入る前に利用実績と他社の年額を見比べて、継続か乗り換えかを決める進め方が無理がないと考える。年額の差は1,000円前後にとどまる。乗り換えの手間と釣り合うかどうかが、判断の分かれ目になる。
無料プランで足りなくなるタイミング
取引件数が増える、口座やカードの連携先が複数になる、消費税の申告が必要になる。このあたりが無料プランの限界が見え始める境目だ。freee会計で消費税申告まで扱うにはスタンダードプラン以上が必要になる(2026年10月時点・公式サイト)ため、インボイス登録後に無料のままでは済まなくなるケースもある。
有料プランへの切り替えは、年間1万円前後の投資で済むうちは判断に迷う必要がない。問題は、取引が増えた先に「個人事業主のままでいいのか、法人化したほうが税負担を抑えられるのか」という、ソフトの機能とは別次元の選択が待っていることだ。
個人事業主でお金がない時期の固定費と、消費税が払えないときの動き方
手元の資金が薄い開業初期は、会計ソフトの利用料も気になる固定費になる。この記事で見てきた条件で整理すると、費用を抑える道は2つある。ひとつは、やよいの青色申告 オンラインのセルフプランで初年度の1年間を無料で使う道。もうひとつは、freee会計の試用後に切り替わる機能を絞った無料プランで、有料にしない限り請求は発生しない(いずれも2026年10月時点・公式サイト)。マネーフォワード クラウド確定申告は、1ヶ月のトライアルが終わると永続無料プランがない(2026年10月時点・公式サイト)。費用ゼロで続けたい人には合わない。
無料で通せる期間があっても、その先の負担は先に見ておきたい。有料に切り替えた場合、三社の年額は10,800円から11,800円+税の範囲に収まる。年に1万円強。決めておくのは「いつ有料にするか」だ。freee会計は消費税の申告にスタンダードプラン以上が必要になるため、インボイス登録で消費税の申告が出てきた年は、無料プランのままでは足りなくなる(2026年10月時点・公式サイト)。
消費税が払えないという悩みは、会計ソフトでは解決しない。ソフトは売上と経費から税額を計算する道具であり、納付のための資金をつくる道具ではないからだ。消費税の申告が必要になった年は、納める時期までに資金を取り分けておくのが基本になる。それでも納付が難しいと分かったら、期限を待たずに税理士か管轄の税務署へ相談したほうがよい。筆者は、期限前に動くほうが選べる手段が多いと考える。具体的な対応は状況ごとに変わるため、手続きの中身には踏み込まない。
利益が伸びて納税額そのものが重くなってきた段階なら、ソフトの料金を削るより、法人化の判断まで含めて相談できる窓口を確保するほうが話は早い。その窓口の話は、すぐ下のマイクロ法人税務顧問の章で扱う。
法人化を見据えたら「マイクロ法人税務顧問」という選択肢
会計ソフトは記帳と申告の作業を支える道具であり、法人化すべきかどうかを判断する道具ではない。個人事業の利益が一定の水準を超え、社会保険料や税率の面でマイクロ法人の併用を検討し始める段階になると、ソフトの比較表だけでは答えが出ない。
この段階の相談先として、菊池会計事務所(代表:公認会計士・税理士・FPの菊池剛氏)のマイクロ法人税務顧問がある。月額10,000円からの料金設定で、会計記帳業務・確定申告書などの税務申告書作成・税務相談・税務署対応・融資対応や補助金支援までが顧問契約に含まれる(2026年10月時点・公式サイト)。対象はマイクロ法人を検討・設立予定の個人事業主で、全国からのリモート対応が前提になっている(2026年10月時点・公式サイト)。
節税効果が報酬を超えなければ契約不要!個人事業主・フリーランスのマイクロ法人税務顧問【菊池会計事務所】
追加費用が発生する条件や、相談から契約までの所要日数は公式サイトに記載がなく、問い合わせで確認する必要がある。マイクロ法人による節税効果は収入構成や地域の社会保険料率によって変わるため、実際に併用するかどうかは税理士・司法書士に確認したうえで決める話になる。ソフトの無料プランで記帳を続けながら、この段階に入ったタイミングで一度相談してみる、という順序が無理がない。
節税効果が報酬を超えなければ契約不要!個人事業主・フリーランスのマイクロ法人税務顧問【菊池会計事務所】
向く人・向かない人
無料プランのまま続けやすいのは、取引件数が少なく、消費税の申告義務もまだない開業初期の個人事業主だ。freee会計の対象ユーザーは個人・副業向けと明記され、やよいの青色申告 オンラインも個人事業主向けの青色申告ソフトとして設計されている(2026年10月時点・公式サイト)。入力の手間を減らしたいだけなら、三社のどれを選んでも大きな失敗にはなりにくい。
一方、取引が複数の事業に広がっていたり、売上の規模が大きくなってきた個人事業主には、ソフト選びより先にマイクロ法人の併用を一度検討してみる価値がある。無料で使えるかどうかという基準自体が、事業規模が変わった時点で意味を持たなくなるからだ。
FAQ|よくある質問7問
Q1. 無料の会計ソフトだけで青色申告は終わりますか?
終わる。freee会計・やよいの青色申告 オンライン・マネーフォワード クラウド確定申告は、いずれも確定申告書の作成や複式簿記に対応している(2026年10月時点・公式サイト)。無料のまま使えるかどうかは別問題で、ソフトごとに期間と条件が異なる点を確認してから選ぶ。
Q2. スマホだけで確定申告を終えることはできますか?
入力と申告の大半はスマホで足りる。freee会計はスマホアプリで請求書作成や確定申告を進められ、マネーフォワード クラウド確定申告はレシート撮影とアプリでの電子申告に対応する(2026年10月時点・公式サイト)。パソコンでの最終チェックだけ別枠で確保しておくと、入力漏れに気づきやすい。
Q3. 無料プランから有料プランへはいつ切り替えるべきですか?
取引件数が増えた、消費税の申告が必要になった、複数の口座・カードを連携したい、のいずれかに当たったタイミングが目安になる。freee会計は消費税申告にスタンダードプラン以上が必要(2026年10月時点・公式サイト)なため、インボイス登録のタイミングで見直す人が多い。
Q4. 会計ソフトを使っていても税理士は必要ですか?
記帳と申告書の作成はソフトで進められるが、税額への影響が大きい判断(法人化のタイミング、マイクロ法人の併用など)は税理士・司法書士に確認したうえで決めたほうがよい。ソフトは作業を支える道具であり、税務戦略そのものを決める道具ではない。
Q5. マイクロ法人を考え始めたら何から相談すればいいですか?
まずは現状の利益規模と事業内容を整理し、マイクロ法人税務顧問のような専門窓口に相談するのが近道だ。菊池会計事務所のマイクロ法人税務顧問は月額10,000円からで、会計記帳から確定申告書作成、税務署対応までを顧問契約に含む(2026年10月時点・公式サイト)。追加費用の条件や対応開始までの日数は公式サイトに記載がなく、問い合わせで確認する必要がある。
Q6. やよいの青色申告 オンラインの料金はいくらですか?
セルフプランは初年度が1年間無料で、2年目以降は年額11,800円+税になる。自動更新を続けるにはクレジットカードまたは口座振替の登録が必要だ(2026年10月時点・公式サイト)。
Q7. 消費税が払えないときはどうすればいいですか?
納付期限を待たず、税理士か管轄の税務署に早めに相談する。会計ソフトは税額を計算する道具であり、納付資金の不足そのものは解消しない。


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